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分割された船の星座と天文博物館五島プラネタリウムについて

分割された船の星座と天文博物館五島プラネタリウムについて

ソラジオトーク from OKAYAMA

January 26, 20246m 41s

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Show Notes

ソラジオトークfrom OKAYAMAへようこそ

伝説のプラネタリアン コスモプラネタリウム渋谷 村松です!

 

今回のテーマは、「分割された船の星座」でしたね。

放送分で解説したように、

紀元2世紀の天文学者プトレマイオスがまとめたプトレマイオスの

48星座(トレミー星座)にこの星座があります。

2月ころのよい空で、南の地平線に低く見えるアルゴ座です。

 

この船の星座はギリシャ神話のイアソンのアルゴ船冒険記にある船足の速い高速船でした。

アルゴの名前は、この船をつくった船大工のアルゴスの名を命名したものです。

この船には勇者ヘルクレス、名医アスクレピオス、琴の名人オルフェウス、乗馬の名人カストル、ボクシングの達人ポルックス、など現在の星座にも登場する若者たちを乗船させて

コルキスの国に奪われた黄金の羊を取り戻す旅に出かけたのです。

 

南半球の星空で高くよく見える星座ですが、あまりにも大きな星座であるため、

17世紀ころには4分割され、らしんばん座、とも座、ほ座、りゅうこつ座になっています。

 

船の骨組みをあらわす「りゅうこつ座」にはアルゴ船の水先案内人の名がつけられた

1等星カノープスが輝いています。

 

岡山では2月12日の21時ころ、南の地平線上に角度で約3度の高さにカノープスが

見えるのですが高度が低いため大気の影響で
少し暗いオレンジ色の星に見えます。

 

もう一つのテーマに挙げたいのは、

以前勤めていた「天文博物館五島プラネタリウム」にあった

カールツァイスⅣ型プラネタリウム投影機1号についてお話します。

 

東京渋谷駅前の東急文化会館8階に完成した天文博物館五島プラネタリウムの開館は1957年。

戦後の東京にプラネタリウムをという天文・博物館関係者の思いから生まれたプラネタリウム。

 

1945年の空襲により東日天文館のカールツァイスⅡ型プラネタリウム投影機が焼失し、

東京近郊にプラネタリウム施設はない状態にありました。

天文博物館五島プラネタリウムの機器には、

西ドイツカールツァイスⅣ型プラネタリウム投影機1号が導入されました。

当時約7000万円。大学初任給は約1万円の時代です。

 

当時の最新技術を駆使したプラネタリウム投影機が設置されて

1957年4月1日に開館しました。

その後、国内に多くのプラネタリウムが建設され、

東急文化会館の解体もあり、2001年3月に閉館となりました。

 

カールツァイスⅣ型プラネタリウム投影機1号の星が写るドーム・スクリーンは、

直径20mの平床式で、453席の座席は同心円状に配置され、

1,000Wのタングステン球2個により6.5等星まで約8,900個の星を投影しました。

 

当時の番組内容は、
季節の星空案内と天文の話題でまとめられ、約1時間を生解説で行いました。

天文の話題は、日食・月食や流星などの天文現象、位置天文学、恒星進化、宇宙論、古天文学、宇宙探査など多岐にわたっていた。

天文学的な内容については、毎月開かれた学芸委員会で吟味されていました。

 

カールツァイスⅣ型プラネタリウム投影機1号は、

すべての機能の制御はコンピュータ等ではなく、歯車やモーター機構で動き、

電気的なスイッチやつまみでそれぞれの操作を実現しています。

 

美しい星空を作り出すこの投影機は、
現在・過去・未来の太陽・月・惑星や星空の正確な動きをドームスクリーンに投影することができる精巧さをも持っており、

「ツァイス君」の愛称で多くのファンに親しまれました。

 

手動での操作をしながら、ポインターでの説明とまさに、「二刀流」。

機器はドイツ製であるため、ドイツ語で表記されたスイッチ操作は慣れが必要でした。

 

五島プラネタリウムが開館した年、
10月4日に旧ソ連が世界最初の人工衛星スプートニク1号の打ち上げに成功しています。

これによって宇宙開発の幕が切って落とされました。

1957年は国際宇宙観測年にあたり、この人工衛星の役割は、
地球をまわる軌道上で、電波を反射したり吸収する働きをする電離層の観測と、電波の伝播実験を目的としていました。

宇宙から地球を観測する道を開いたという点で画期的なプロジェクトだったといえるでしょう。

 

以上解説は、伝説のプラネタリアン コスモプラネタリウム渋谷 村松でした!